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性交渉経験ない人は子宮頸がんにならない?

これを読んでいる人のなかには、「性交渉未経験の人は子宮頸がんにならない」という話を耳にしたことがある方もいるでしょう。

本記事では、性交渉経験の有無と子宮頸がんになるリスクの関連性について詳しく解説します。子宮頸がんに関する正しい知識を身につけるためにも、ぜひ最後までお読みいただけると幸いです。

性交渉未経験であれば子宮頸がんのリスクは低い

子宮頸がんは、主にHPVウイルスの感染によって発症します。そのため、確かに性交渉の経験がなければ子宮頸がんになるリスクは非常に低いと言われています。

ただ、HPVウイルスには性交渉以外にも感染経路があると考えられており、リスクが完全にゼロというわけではありません。

子宮や卵巣には子宮頸がん以外にも病気があり、これらは性交渉の有無に関わらず起こりうる可能性があります。子宮頸がんになるリスクの低い性交渉経験のない方であっても、婦人科検診は定期的に受けるようにしましょう。

HPV感染以外の原因が疑われるケースも

子宮頸がんの原因のほとんどがHPV感染で、約70%が扁平上皮がん、約20%が腺がんです。しかし、まれにHPVへの感染以外の原因が疑われるケースが報告されています。性交経験がなくても子宮頸がんを発症する可能性があるため、リスクはゼロではありません。

子宮頸がんの発症リスクは、性行為の頻度によって変わるわけでもありません。性交渉の経験を問わず、女性であれば発症する可能性があることを理解しておくことが大切です。

※参照元:エマ婦人科クリニック名古屋栄 (https://emmafujinka-nagoya.jp/column/cervical-cancer/

性交渉未経験の方が検査を受ける場合

性交渉未経験の方の場合、検査を受けようとしても医療機関によっては断るケースがあります。これは、性交渉経験のない方は検査を受けるメリットよりも、検査時の痛みやストレスなど心身への負担のほうが大きいためです。

検査を希望する場合は、性交渉未経験でも検査を受けられるかを事前に確認しましょう。

また、自治体が実施する子宮頸がん検診は、20歳以上を対象に2年に1回の受診が推奨されていて、20歳を迎えると検診の案内が送られてくることがあります。勤め先の会社によっては、定期健康診断に子宮頸がん検査が組み込まれていることもあるようです。

性交渉未経験で検診の受け方に迷ったら、自治体の公式サイトで対応を確認するか、事前に医療施設に問い合わせることをおすすめします。

一度でも性交渉経験があればリスクはある

一度でも性交渉をした経験があれば、誰でも子宮頸がんを発症するリスクがあります。かと言って、子宮頸がんの発症リスクの高さが、初体験の時期や相手の人数に左右されるわけではありません。「性経験が早かったから子宮頸がんになりやすい」「性経験が遅かったから子宮頸がんになりにくい」というようなことは決してない点は留意しておきましょう。

たった1人のパートナーとの性交だけでも、子宮頸がんに感染する可能性は十分にあり得ます。「性行為のやりすぎ」「パートナーが多い」から子宮頸がんになりやすいという誤解や決めつけをしないことが大切です。

定期的な検診が大切

性交渉経験のない方は子宮頸がんになる可能性は非常に低いですが、子宮頸がんの原因となるHPV感染は、性交渉以外にも感染経路があると考えられています。

HPVの性交渉以外の感染は非常にまれなケースのため、必ずしも性交渉未経験のうちに子宮頸がん検診を受ける必要はありませんが、子宮頸がんはHPVに感染して数年後、十数年後に発症する特徴があります。

子宮頸がんになるリスクがあるかを早期に発見する、子宮や卵巣にかかわる他の病気を発見するためにも、婦人科検診は定期的に受けるようにしましょう。

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