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トモセラピーの流れおよび治療回数

入院することなく、外来で治療を受けることができるトモセラピー。どのような流れで治療が進むのか、どれくらいの治療回数が必要になるのか、といった情報をまとめてみました。

初診予約・受診

まず、受診を希望する医療機関に初診予約を入れます。規模の大きい医療機関の場合、かかりつけ医などからの紹介状が必要になることもあります。紹介状のほか、各種検査結果(血液検査・病理組織検査など)、レントゲン画像のデータなどを用意し、予約日時に受診しましょう。

診察

持参した資料をもとに、医師が診察を行います。情報が不足している場合、受診した医療機関にて追加の検査(MRI、PET-CT検査など)を行うこともあります。それを参照に、患者にとってトモセラピーによる治療が適切かどうかを判断。トモセラピーが適していると診断された場合は、治療方法・効果・副作用などの説明を受けます。

CT撮影、治療計画

放射線を照射する範囲・方向性を決定する治療計画を立てるために、CT撮影を行います。トモセラピーにはCT撮影機能が搭載されているため、実際に治療を行う体位でCT撮影を実施。がん病巣の状態を画像で確認し、具体的な治療計画を立てていきます。

毎回同じ姿勢で治療を行えるよう、部位によっては専用の検査着・固定具などを使用することがあります。また、位置合わせのためにマジックなどで体に印をつけるため、心構えをしておくと良いでしょう。

トモセラピーによる放射線治療開始

トモセラピーに内蔵されたCTで撮影し、正確な位置に照射部位を調整。治療計画に基づいて、トモセラピーによる放射線治療を行います。基本的に、外来で毎日治療を受けることになります。

治療終了・効果判定

治療修了後は経過観察を行い、最終治療日から3~4ヶ月後に効果判定を行います。効果判定に用いられるのは、PET-CT検査など。この検査の有無や種類は受診する医療機関によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

トモセラピーの照射時間と治療回数の目安

トモセラピーでの治療は、1度に大量の放射線照射を行うと正常組織へのダメージ・副作用が大きくなるため、数回~数十回に分けて行うのが特徴。1回あたりの治療時間は、平均10~20分程度となっています。

治療回数はがんの部位や状態によって異なりますが、根治的な治療となると25~30回の照射が必要。期間にすると、5~6週間ほどかかります。照射は基本的に毎日行われますが、外来で受けることができるため仕事や学校などを休む必要がありません。全身状態や遠方からの通院といった事情によっては、入院して治療を受けることもあるようです。

トモセラピー治療期間中の注意点

仕事や学校など、日常生活を送りながら受けられるトモセラピーですが、治療期間中にはいくつか気をつけなければならないことがあります。

まず、放射線を照射した部位の皮膚は非常にデリケートです。場合によっては日焼けのように皮膚が赤くなったり、カサカサしてかゆみが出ることもありますが、こすったり搔いたりするのは厳禁。長時間の入浴や温泉などは控え、直射日光・カミソリといった刺激も避けるようにしましょう。

また、子宮がんへの放射線治療で骨盤部に照射を行うと、お腹の調子が悪くなることがあります。体への負担をできるだけ軽くするためにも、食事内容に留意することも重要。生野菜や果物といった食物繊維の多い食品や、消化しにくい脂っこい料理、トウガラシや胡椒といった香辛料などは、できるだけ控えたほうが賢明です。

基本的には放射線治療を担当する医師・看護師・放射線技師等の指示に従い、分からないことや不明点がある場合は、その都度しっかり確認しながら治療を受けるようにしましょう。

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