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子宮体がんの初期症状

子宮体がんの初期症状には、自分でも気付ける症状がいくつかあります。子宮体がんの代表的な初期症状をご紹介します。

不正出血

最も多いとされる初期症状は不正出血で、約9割の子宮体がん患者に見られる症状です。(参照元:公益社団法人 日本婦人科腫瘍学会、https://jsgo.or.jp/public/taigan.html

月経が不安定な場合、不正出血だと分かりにくいのですが、自身の体調の変化を注意することで、気付きやすい症状だと言えます。

不正出血があった際は、ホルモンバランスの乱れとして自己判断をするのではなく、医師による診察を受けることが大切です。

閉経後の不正出血は特に注意が必要。また、閉経前の場合は月経時以外の出血やおりものに混ざる出血、もしくは通常より月経時の出血が多い場合も要注意です。

下腹部の痛み、排尿障害

不正出血よりも、自覚するのがやや難しい初期症状として、下腹部の痛みや排尿障害があります。

下腹部の痛みの中でも、常にお腹が張っているような印象を受ける場合や、排尿時に痛みを感じたり、排尿がしにくいと感じる場合は要注意です。

これらの症状は、子宮がんのほかにも、さまざまな病気の可能性があります。自覚する症状があった場合は、一度医師へ相談しましょう。

性交時の痛み

性交時にこれまでと異なる痛みを感じる場合も、初期症状のひとつだと言えます。

下腹部の痛み同様に、性交時以外も常に痛みを感じる場合も、診察を受けましょう。

原因、危険因子

子宮体がんの発生の原因には、遺伝によるものと卵胞ホルモンという女性ホルモンが大きくかかわっているものがあります。卵胞刺激ホルモンは、子宮内膜を育てる働きがあます。卵胞ホルモンによって子宮内膜増殖症を経て子宮体がんになります。

危険因子としては、ホルモンバランスが乱れる閉経後に多いため、50~60代の閉経後や、初潮が早く閉経が遅い、月経など子宮のホルモン異常、妊娠や出産歴がなく、高血圧、肥満、糖尿病を合併しているなどが挙げられます。

検査と診断

内診・直腸診)

婦人科の検査台に座り、直接医師が指を膣や直腸に入れ、子宮の内部の組織との癒着や子宮のサイズや位置を確認します。直腸診の場合は、直腸周囲の組織の異常の有無を調べます。

細胞診

子宮内部に検査用の細い綿棒の基部を直接挿入し、一部細胞をとって顕微鏡で調べます。市の検査などがこれに当たります。

組織診

もっとよく検査をしたほうがいいと判断された場合や病院によっては、小さい匙のような器具を使って組織をとって顕微鏡で調べる組織診という検査をすることもあります。

超音波検査(エコー検査)

直接膣内に超音波を発する細長い機器を入れて子宮の内部を調べます。

子宮鏡検査

直接膣内に3㎜程の細長い内視鏡を入れて、がんの位置や形を調べます。

CT、MRTの画像検査

がんと診断が確定されたら、CTやMRIの画像検査によって、がんの範囲や広がりや転移などがないかを調べます。

その他、がんの状態によっては、レントゲンや、骨シンチグラムの検査が併用されます。レントゲンによって肺やその他の臓器、骨シンチグラムによって骨への転移を調べることができます。

子宮体がんの初期症状に関するブログ

長年仕事を持っていたことから、腰の痛みは付き物だと思っていました。健康に関しては特に意識が高い方ではなく、「時々運動も必要だな」くらいに思っていました。

月経周期が乱れ始めたのは53歳頃で、無味無臭のおりものが劇的に増え、生理用パッドが必要なほどでした。

痛みやかゆみはなく、性交時に痛みが走ったり、不正出血が増えてきました。ただ、年齢が年齢なので、閉経前の更年期障害だと思っていたのです。

このことを健康診断時に女医さんに相談したところ、子宮がんの可能性をすぐに伝えられる運びとなりました。

※参照元:AMDD(https://www.amdd.jp/p_voice/essay02_06_2.html)

体の不調が子宮体がんの初期症状に当てはまったらすぐに検査を

疲れやストレスによって、女性の体調は日々変化しています。

どれだけ敏感に自身の体調を観察していても、直近の出来事に紐づけて「疲れているだけ」「ストレスが溜まっているだけ」と自己判断をしていませんか。

身体の不調は、身体からのSOS。不安な症状はもちろん、いつもとは違う体調はすぐに病院で診察を受けましょう。

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